株式投資についての覚え書き

株を買い始めて2週間くらい経ったので、調べたり考えたりして分かったことをメモしておく。

株式に対するリターンの源泉

投資家が株式を購入する際には、以下のリターンを期待しているか、もしくはそのようなリターンを期待している別の投資家に売ることができると期待している。小売と卸売の関係と同じく、後者の形態の投資家はそれ自身を買い手と想定することもできるため、メタ構造を形成する。

  • 配当金が得られる。これは純利益の増大に伴って増加すると考えられるため、企業が小さい(=倒産リスクが高く、株価が安い)時期に買っておくと、購入額に対して大きな割合の配当が受け取れるようになる。
    • 配当金は株価の1%〜3%程度が相場なので、株価が落ちないのであれば銀行に預けておくよりも利回りが良い。
  • 企業が自社株買いをする。自社株買いのモチベーションには次のようなものがある。
    • 必要のない株式を回収し、自社の経営権に対するコントロール度合いを増やす。
    • 新規株式を発行することなく、従業員へのストックオプションを確保する。
    • 株主の利益を保証するため、株価や指標を調整する(これは因果と結果がループしているので、定常状態になったメタ構造に対する説明としては有効だが、源泉としては弱い)。

参考: kabukiso.com www.investopedia.com

インデックスファンド

株式投資の話をすると、大抵の人はすぐインデックスファンドを勧めてくる。インデックスファンドのインデックスとは、複数の銘柄からなんらかの方法で算出される指数(インデックス)である。これは単純な株価の平均でもいいし、S&P社のように株式に対して重み付き和を取ったものでもよい(参考:S&P Dow Jones Indices, Float Adjustment Methodology)。インデックスファンドとは、複数銘柄のセットであり、それらに対する指数が市場に対する指数と同じ動きをするように構成されたものである。市場に対する指数としては、日経平均株価とか、S&P 500といったものがある。

複数の銘柄を束ねているため、市場の指数に追随するようなポートフォリオが一度組めれば、不確定要素によるブレが少なくなる。すなわち、個々の株式は無視して、代表値として指数だけを見て運用すれば良くなる。中心極限定理のような理由だと理解しているが、単一銘柄に対する指数の分布が一定の性質を満たすことや、指数が加法的であることなどの条件が必要だと思われる。

もちろん市場として指数が悪化すれば、インデックスファンドからの利益も低くなる。常に勝てる銀の弾丸ではない。市場の指数が景気をよく表しているのであれば、インデックスファンドを買うことは景気に賭けているのとほぼ同じことになる。

これも大抵の人が勧めてくる「ウォール街のランダム・ウォーカー」を読むと大体の気持ちがわかる。ページ数は多いが、興味のあるところだけ適当に拾って読めばいい類の本だと思う。

株価の妥当性

株を買いたい人に株を売るために株を買うというメタ構造が入ってしまうため、株価の妥当性は今ひとつよく分からない。P/E Ratioという指標を目安にするのがよくある手筋っぽい。これは株価を単位株あたりの純利益で割ったもので、投資家がその企業の株式にどれだけ期待しているかの指標……とされている。一見それっぽい説明だが、そもそも企業の元手は株式だけでなく資本金もあるので、企業に対する指標としてはP/E Ratioがいったい何を示しているのか謎である。

株価の絶対的な妥当性は決めるのが難しそうだが、相対的な妥当性なら、おそらく同じ業種でROE (Return on Equity、自己資本利益率)の近い企業と比較するのが良いのではないかと思う。ROEは純利益を純資産で割ったものなので、純粋にどれだけ金を回すのが上手いかという指標になる。純資産の代わりに総資産を使ったReturn on Assetsや、売上を投資額で割ったReturn on Investmentという亜種ももちろんある。ただし、たぶん効率の上がり方は資産に対して線形ではないので、規模等も適宜揃える必要があると思われるし、株式の発行数も影響してくる。これもう何もわからんな。

追記 2020/02/23:買収などに際して行われる企業価値評価というプロセスが、まさにこの妥当な株価を計算するものだと教えてもらった。評価を行う会社や状況によって算出方法は異なるが、基本的には総資産に将来の成長を加味したものを企業価値と想定して、それを単純に株式発行数で割るものらしい。参考:企業価値評価とは?M&Aで使用される企業価値の算出方法 | FUNDBOOK(ファンドブック )M&A仲介サービス

一つの企業を時間軸で見ると、長期的なスパン(1年〜)で成長した企業は株価が上がっているとは言えそう。その逆が言えるかは謎(偽っぽい印象はある)。短期での動きは完全に謎。

参考: www.investopedia.com www.investopedia.com www.investopedia.com https://fundbook.co.jp/valuation/

戦略

以上を踏まえると、投資戦略はいくつかにに大別される。

  • インデックスファンドを買って、総合的な長期の成長に賭ける。
  • 1年〜数年のスパンで成長しそう&成長の余地がある株を予想して買う。
  • あまり値動きしなさそうな株を配当目当てで買う。

どの戦略を取るにせよ、一度株式を買ったら買値を含めて過去にやったことは覚えておく必要はなく、現在持っている株式だけを見てその都度売り買いを判断すれば良い。買値から10%落ちたら損切りするなどと言っている指南書もそこそこあるので初見だと混乱するが、よく考えると過去の売買には干渉できない条件で総資産を最大化する問題なので、過去を気にしなくて良いのは当たり前。ただし、株価の急落は将来の成長率に影響するような何かが引き金になっている可能性もあるので、アラートとしては監視する価値がある。