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Ghost in the Shell

今年の目標 3/10 (見た順番としては4本目)。ハリウッドのほうの映画版攻殻機動隊

冒頭の素子の語りから、ARISEに似た世界だと予想されたので少し身構えた。結果的にはARISEほどウジウジと悩むような展開ではなかったので、杞憂だったかもしれない。 SF的要素の描写は比較的おとなしめだと思ったが、個々のSFギミックの地味さを吹き飛ばすほどうさんくさい街の描写が、シュールを通り越して笑いそうになった。あちこちに謎のホログラフィが投影されていたり、日本語と中国語とハングルが入り混じっていたり。ビートたけし扮する荒巻課長がずっと日本語を喋っていたのも相当うさんくさかった(電脳化されているから言語の壁とかないのだろうか)。

トーリーはARISEのように、作り物の身体が原因で自己を確立できずに悩む素子をベースに、他の攻殻機動隊のエッセンスを絡めてくる感じで、無難なハリウッド的ストーリーだけど攻殻機動隊としてはぼんやりしていた。疑似記憶をかまされる清掃員の話を素子の立場に重ね合わせてきたのはうまいと思う。一方クゼの扱いはかなり雑で、過去のレジスタンス活動でのつながりをきっかけにして、素子に本来の出自を気づかせるトリガーでしかなかったように感じる。2nd GIGのクゼと同一人物じゃないにしても、人形使いにも通じる集合意識的な思想に触れているのに、最終的に素子が自分という個を確立するだけなのは、あまりにももったいない。

映像作品としては面白いのかもしれないが、SFとしても、攻殻機動隊としても、尖ったものがなく中途半端だと思った。

日本公開前にアメリカに出張してしまったので英語で見るしかなかったけど、日本語だとアニメ版の声優が吹き替えをしているようなので、そちらもぜひ見てみたい。